G
引っ越してから数ヶ月経つが、さっき初めてGと遭遇した。
壁に張り付く黒光りのボディーを見て、ー瞬心臓が止まりそうになった。
1秒後に物凄いスピードで壁を這う姿にまた心臓が止まりそうになった。
いつぶりたろう。久々の対面だ。
久々だからか、いつも以上に僕は動揺し、しばらく動けないでいた。
その心情を察するように、Gは冷蔵庫の後ろの影へ隠れ、それから姿を見せることはなかった。。。
いつの間にか、僕はGが苦手になっていたみたいだ。
なす術なく彼の動向を伺うことしかできないその姿は、はたから見れば腰抜けそのものだっただろう。
ゴキジェットとかを持っていればもっと冷静な判断を即座に下せていたかもしれない。
しかし、Gが苦手だという人は僕以外にもたくさんいることだろう。
むしろ好んでいる人なんて一割にも満たないんじゃないか。
とりあえずGの名前は里帆に決めた。
由来はもちろん吉岡里帆。
好きな人の名前をつければ、少しは好きになれると思ったからだ。
ペットくらいの感覚になれると楽なんだろうな。。
書きたかったことを全然書けてない気がするけど疲れたから眠ることにする。